男子バレーボールで世界ランキング6位の日本が、開幕から無傷の9連勝で、上位8チームによるファイナルラウンド進出を決めた。同22位の中国をフルセットの激戦の末に下した。平均身長2メートルに迫る相手の高さに劣勢を強いられたが、オポジット宮浦健人(24)が途中出場でチーム2位の15得点。ここまで途中出場が多い中、粉骨砕身の働きを誓う切り札が、勝負どころで躍動した。次戦は7日に同10位のオランダと対戦する。

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切り札が悪い流れを断ち切った。セットカウント1-1で迎えた第3セット(S)。宮浦はリードを許した場面でコートに入った。他のスパイカー陣が中国の高さあるブロックに苦戦する中、その左腕で形勢を一変させた。

「コート内では勝ち負けを気にしない。1点、1点というところを意識しました」

アタックを次々と決めて2点差に接近。このSは落としたが、続く第4Sはスタートから出場し、チームを勢いづける強打を連発した。終盤には相手スパイクを右足で拾い、つないだボールを自ら決めた。流れを引き戻し、セットカウントを2-2のタイに戻した。その勢いは最終セットも衰えず。相手が警戒する中で、マッチポイントから最後も華麗に打ち抜いた。「中国も結構危険な相手だと認識していたし、ランキングでは本当に落とせない試合。最後に点を決めて、本当にホッとしました」とうなずいた。

どんな局面にも対応していく決意があった。試合前、「自分ができる最大限の準備をして試合に臨みます」と話していた。頭は冷静に心は熱く-。ここぞの場面で発揮する無類の勝負強さには、準備という裏付けがあった。

これまでも幾度となくチームを救ってきた。6月11日の東京オリンピック(五輪)金メダルのフランス戦では、最終セットだけで10得点。16年リオ五輪予選以来、7年ぶりの同国相手の白星に貢献した。同22日のブラジル戦では、今VNL初スタメンでチーム2位の24得点。公式戦30年ぶりとなる強豪撃破の立役者となった。

ブラジル戦後には「高ぶっています」とさらに気合を入れたジャイアントキラー。今回のフィリピン大会最終戦には、世界ランキング1位のポーランドが控える。昨季同国で武者修行を積んだ男に漂う爆発の予感。目標のベスト4入りに向け、宮浦が龍神NIPPONのオフェンスを支えていく。【勝部晃多】