ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、53)が5日、9月開幕のW杯フランス大会後に退任する意向を表明した。
宮崎合宿本格始動3日目の公開練習後に「今が離れるいいタイミング」と言及した。
16年に就任し、19年W杯日本大会では過去最高の8強入り。指揮2大会目は優勝の大目標を掲げ、約2カ月後の舞台で集大成を示す。
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言葉にジョセフHCのプライドがにじんだ。
それまで質問ごとに訳していた通訳も、熱を逃すまいと次々と日本語でかぶせた。
かねて報道された去就について問われ、ジョセフHCが初めて言及した。
「今が離れるいいタイミングだと思う。優先順位はW杯で勝つこと。このチームをリードするのが自分の責任です。選手たちが大好き。選手たちのハードワークが大好き。彼らはお金のためにやっているわけではない。世界クラスのチーム相手に戦う。プロフェッショナルなマインドセットで戦っている」
宮崎でも、いつもと変わらない姿があった。
ラインアウト練習では、身ぶり手ぶりを交えて指導。南アフリカから金星を挙げた15年W杯イングランド大会後に就任すると、自主性を育み、多くのリーダーを中心に高め合うチームを作った。196センチの大きな体を揺らし、時に厳しく、時に笑って選手に接した。
この日、フランカーのリーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)は「ジェイミーの最後のW杯になるし、勝って送りたいなという気持ちがある」と誓った。
昨年からW杯優勝を大目標とし、世界最高峰の山になぞらえて「エベレストに登る」と掲げた。先月行われた千葉・浦安合宿では、選手が「カオス」と言うタックル練習に取り組んできた。
そして8日からは、今季の実戦がいよいよ始まる。
ジョセフHCの思いも胸に刻んで-。
リーダーの1人であるフッカー坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)が仲間たちの思いを代弁した。
「まずは23年のW杯フランス大会。エベレストに例えて頑張っている。そこまでみんなで突っ走りたい」
歩みはぶれない。ジェイミー・ジャパンは、フランスの地で笑う。【松本航】
◆ジェイミー・ジョセフ 1969年11月21日、ニュージーランド(NZ)生まれ。オタゴ大卒。NZ代表20キャップで、95年W杯準優勝。95~02年はサニックスに所属。日本代表9キャップで、99年W杯出場。引退後はスーパーラグビーのハイランダーズでHCを務め、15年に優勝。16年9月に日本代表HC就任し19年W杯で史上初の8強。現役時代はフランカー、NO8。196センチ、110キロ。
○…ジョセフHCが退任の意向を示し、日本協会はW杯フランス大会後の後任の選定に動いている。かねて協会内には次期HCの選考委員会が設置されており、ジョセフHCも今春まで続投に意欲的だったという。だが、条件面の交渉には至らず、5月に同HC側から日本協会に退任の意思を伝えた。土田雅人会長は3月に「日本(ラグビー)の仕組みを知っていないと難しい」と理想像を掲げており、前日本代表HCで現在はオーストラリアを率いるエディー・ジョーンズ氏(63)らの動向を注視している。


