違法薬物事件を起こした日本大(日大)アメリカンフットボール部が11日、東京・世田谷区内で練習を再開した。
前日10日に大学側から無期限活動停止処分が解除された一方、リーグ戦への出場意向を伝えていた関東学生連盟からは、臨時理事会を経て、当面の間「出場資格の停止」の処分が下っていた。9月2日に予定されていた関東大学リーグ1部上位「TOP8」開幕戦は中止。優勝や大学日本一決定戦「甲子園ボウル」出場は消滅した。
今後の先行きは不透明な状況で、選手らはグラウンドに姿を見せた。
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午後5時前、西日が差し込むフィールドに日大の部員が姿を現した。
120人を超える全部員ではなく、数人単位でパスやコンタクトを確認。1時間程度、30人ほどが汗を流した。
部員は午後3時ごろから順次、自転車や徒歩で施設に集合。その入り口で部員らを出迎えた保護者の1人は「大学の広報に問い合わせてください」と語るにとどめた。
目標の定まらない再出発となった。
今月5日に覚醒剤と乾燥大麻を所持した疑いで3年生部員の北畠成文容疑者が逮捕された。前日10日には大学側が「部員1名による薬物単純所持という個人犯罪」と判断し、関東学連にリーグ戦出場の意向を伝えた。
だが、関東学連は「逮捕者以外の潔白が保証できない」など4つの理由で当面の出場資格停止と決定。各試合日1カ月前を期限に4条件をクリアしたと判断された場合にリーグ戦出場を認められるが、以降も参考試合となる。
日大広報部は一夜明けたこの日、本紙の取材に受け止めのコメントを寄せた。
「学連の決定を厳粛に受け止め、学連から示された復帰のための4項目を1日も早く満たすことができるように努めてまいります」
目標としてきた大学日本一決定戦「甲子園ボウル」出場は消滅。最高でも1部下位BIG8との入れ替え戦出場となるが、関東学連は扱いについて「別途、理事会で議論して決定します」としている。
現時点で今後の行く末は見通せない。
無期限活動停止をわずか5日で解除した日大は「部の規律を自ら再考し、これまで以上に素晴らしいチームになることを本学は強く望むとともに、そのための協力・支援を続けて参ります」とスタンスを示した。一方、関東学連には「連帯責任以前の問題」と厳しく指摘された。
部員、監督らアメフト部は意思表示を大学側に一任し、大学本部はこの日から20日まで夏期休業。静かな再出発となった。【松本航】
◆関東学連が日大に処分を科した4つの理由
〈1〉日大アメフト部側から、逮捕された部員以外の部関係者全員が違法薬物に潔白であると保証できない旨が示されたこと
〈2〉逮捕された部員以外の部の関係者に違法薬物を使用した者が存在している疑いが払拭できないこと
〈3〉再発防止策の提示ならびにその実施がなされていないこと
〈4〉部関係者(指導者、学生を含む)の責任の所在が明らかでないこと


