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韓国に完敗、五輪に届かず/ハンドボール

日本対韓国 シュート体勢に入り韓国選手2人のディフェンスを受ける早船
日本対韓国 シュート体勢に入り韓国選手2人のディフェンスを受ける早船

<女子ハンドボール北京五輪アジア予選:韓国34ー21日本>◇29日◇東京・代々木第1体育館

 「中東の笛」と呼ばれる疑惑判定で異例のやり直しとなった北京五輪アジア予選で、女子日本代表は21-34で女子韓国代表に完敗した。韓国のパワーとスピードに圧倒され、32年ぶりの五輪切符獲得は、3月の世界最終予選(場所未定)に持ち越し。だが、テレビ、ラジオで生中継され、女子代表戦史上最多の4206人が会場に詰めかけた。公平な判定のもと、マイナー競技からの脱却へ光が差し込んだ。男子は今日30日、20年ぶりの五輪出場をかけて同じく韓国と対戦する。

 力の差を見せつけられた。残り1分を切り、韓国のベンチはハイタッチをしている選手もいたほど。終了直後「テーハミングッ」という韓国応援団の大声援が場内に響く。60分間、日本は1度もリードを奪えず、04年アテネ五輪銀メダリスト7人を含む相手に完敗。昨年12月の世界選手権で日本19位、韓国6位という実力の差は、短期間で埋まらなかった。

 中東の審判による不可解な判定が問題視され、五輪予選がやり直しになり、突然注目された。だが、異様な雰囲気に固くなった。スペインでプレーする早船は「あっという間に60分が過ぎた。こういう環境でやったことがないし、注目されて、やらなきゃいけないという変なプレッシャーを感じてしまった」と目を潤ませた。

 開始直後に1-1としたが、浮足立って6連続失点。パスミスから速攻を許した。バウアー監督は「戦え、戦うんだ!」と英語で怒鳴りまくったが、1度失ったリズムは取り戻せない。平均の身長で3センチ、体重で2キロ以上勝る相手は、体格以上に気迫で日本を圧倒していた。佐久川主将は「韓国は積極的で、向こうがやりやすそうにしているのを感じました」と証言した。

 昨年8月のアジア予選は30-29で勝ったが、地元カザフスタンを優勝させるために、韓国に不利な「中東の笛」が働いていた。今回はデンマーク人審判のもと、実力差が結果に表れた。オランダ人のバウアー監督は「欧州のレフェリーのレベルで、何も文句はありません」と脱帽した。

 一方でこの試合は、フェアな判定を取り戻すきっかけになる。日本協会の市原副会長は、日本が勝った8月の韓国戦を振り返り「見ているのが恥ずかしい一戦だった。選手は勝っても、うれしくなかった。我々は、フェアプレーを取り戻したいので、再戦を受け入れたのです」と、勝敗より大事なものを訴えた。

 北京への道は、閉ざされたわけでない。3月に世界最終予選が控える。ドイツでもまれた184センチの谷口はポストプレーで存在感を示し、第一人者・田中は最多の7得点でチームを引っ張った。バウアー監督は「こういう経験を生かしたい。次は失うものは何もない」と前を向いた。【佐々木一郎】

[2008年1月30日9時26分 紙面から]

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