悲願の大学日本一を狙う天理大(関西1位)が、2大会ぶりの4強入りを果たした。強力FW擁する大東大(関東リーグ戦2位)を30-17で撃破。FW8人の平均体重で約10キロも下回りながら、終盤のスクラムで相手の反則を誘ってリードを広げた。9連覇中の帝京大も順当に4強入り。来年1月2日の準決勝(東京・秩父宮)は天理大-帝京大、早大-明大の顔合わせになった。

天理大のFW8人は覚悟を決めた。点差は5点、残り時間は11分。2連続トライを許し、完全に流れが大東大に傾いた時だった。敵陣22メートルライン付近での相手ボールのスクラム。FWの平均体重は天理大の97・1キロに対し、大東大は106・8キロ。1人平均で約10キロも重い相手を、1つの塊になって一気に押した。反則を誘ってPGを獲得し、8点差。その後も再びスクラムの反則から、モールを押し込んで勝負を決めた。

「スクラムが強くないと強豪校には勝てない。春からたくさん組んで、自主練習ではFWが強い京産大がやっていることをまねしました。それで強くなった」

屋台骨でプロップの加藤は、そう明かした。休みなく40分間スクラムを組み続ける。自主練習では100キロの選手を肩車して、100メートルをゆっくり歩くことで首と足腰を鍛えた。牛丼6杯をたいらげる途中出場のプロップ山川も「ここが俺の役目。絶対に押そうと思いました」。平均体重で下回りながら、終盤に底力を発揮した背景には、そんな血と汗の努力があった。

準決勝は9連覇中の帝京大との対決だ。11年度の決勝で3点差(12●15)で惜敗したが、小松監督は「FWは、今回の方が安定している」。関西勢最後の砦(とりで)として、10連覇を阻止する。【益子浩一】