伝統の紫紺のジャージーが完全復活をかける。

ラグビーの全国大学選手権決勝は12日、東京・秩父宮で行われ、22季ぶりの優勝を目指す明大が天理大と激突する。昨季、19年ぶりの決勝で、帝京大に1点差で敗れた明大は、「EXCEED(超える)」をスローガンに、大舞台に戻ってきた。現在の4年生は、最後に優勝を果たした96年度生まれの選手がほとんど。低迷期を乗り越え、13度目の頂点をつかみにいく。

寒風が吹く都内の八幡山グラウンドで、明大が約1時間の最終調整を行った。早朝にはメンバー外の選手が一足先に練習し、ジャージーを手にできなかった4年生が、涙ながらに「優勝」を願った。仲間の思いを背負うSH福田主将(4年)は「明大ラグビー部は勝たないといけない集団。紫紺のジャージーを着る責任を感じて、プレーしたい」と意気込みを語った。

今季のチームスローガンは「EXCEED」。トレーニングルームや食堂には、昨年決勝で敗れた帝京大の選手が歓喜する写真、「21-20」というスコアを貼るなど、悔しさを力に、決勝の舞台に戻ってきた。準決勝の早大戦後には、20人の4年生全員がスーパー銭湯で本音をぶつけ合い、チームの思いを固めた。就任1年目の田中監督は「タフなゲームになると思うが、やるべきことはやってきた。1対1で低く入ることと、スクラムがポイントになる」と決戦を見据えた。