十両以上の関取で構成される力士会が3日、東京・墨田区の両国国技館にある相撲教習所で開かれ、秋場所(15日初日、両国国技館)新十両の千代丸(22=九重)が初出席した。

 終了後、帰路につく千代丸は疲れ果てた表情。「もうぐったりですよ」とうなだれた。朝稽古前に千代の国や実弟の千代鳳から、力士会新加入のあいさつだけでなく「君が代とか歌う人が多いよ」など、歌や一発芸披露が恒例行事と聞かされていた。だが、実際は簡単なあいさつのみ。「本当に朝からずっと緊張しっぱなしでしたよ。稽古も集中できないし、食事ものどを通らなくて何も食べていません。君が代を歌おうとは決めていたのですが、最初に簡単にあいさつしたら、それだけでした。ホッとしたけれど、疲れました」。まさに「力士会ドッキリ」大成功。国技館前でファンサービスを丁寧に行う千代丸より先に“仕掛け人”の2人は会場を後にした。