昨年12月に引退した元幕内栃乃若(26=春日野)の断髪式が31日、東京都内で開かれ、同い年の幕内常幸龍(26=木瀬)や家族ら約120人がはさみを入れた。

 最後に師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)に止めばさみを入れてもらい、大銀杏(おおいちょう)に別れを告げた。

 「入門してから引退するまでの記憶が、全部よみがえりました。母に『ありがとう』と言われたときに、ちょっと我慢できなかったです」と目を潤ませた。

 髪を整えた後は壇上に上がり「師匠に、私の(引退したいという)わがままを聞いていただき、本当に申し訳ございません。温かく育てていただきながら、何の恩返しもできなかったことを悩むばかりで今日の日を迎えてしまいました。これからはファンの1人として、春日野部屋を陰ながら応援してまいる所存です」と話した。

 今後の進路は未定だが、東京で生活していくという。