<大相撲初場所>◇5日目◇15日◇東京・両国国技館
西横綱朝青龍(28=高砂)が、東前頭3枚目豪風(29)を上手投げで仕留め、初日から5連勝を飾った。負けが込めば引退危機だった序盤を全勝で乗り越え、「朝青龍節」も復活。初日の11日にインターネット上で殺害予告してきた容疑者がこの日までに出頭して逮捕されたことを知ると「いい子じゃないか」と笑ってみせた。
5連勝を飾った朝青龍は、ごきげんだった。支度部屋で座敷に腰掛け、フラッシュを浴びると、目の前には偶然そろった3人の丸刈りのカメラマンに「なんで同じなんだよ。みんな何かしたのか」とニヤリと笑った。地下駐車場に向かう通路では、インターネット上で殺害予告してきた容疑者が逮捕されたことを知ると、記者とジョークを交えて軽妙に語った。
--ネットに書き込んだ人物が逮捕されましたが?
朝青龍
どんな風に書いてたのか。「殺してやるっ」てか。(冗談ぽく)オレが殺してやるよ。
--容疑者は自ら出頭したようです
朝青龍
いい子じゃないか。
--不安はなくなりましたか?
朝青龍
アホかお前。何が怖いんだよ。
進退のかかる場所で序盤で負けが込めば、重大な決断が迫られる中、初日から「殺害予告」の騒動が起き、ピリピリムードが続いた。白星は何よりの良薬。前日雅山戦は土俵際の逆転だったが、この日は小兵の豪風の動きを立ち合いから慎重に見極め、右四つの状態から頭をつけ、前に出ながらの上手投げに仕留めて、満足そうに振り返った。「慎重だった。相手は小さくて下からくるから、体を起こして、万全な状態で勝負を決めたかったんだ」。
5連勝したとはいえ、油断はできない。取り口同様、土俵外での行動も慎重で、打ち出し後の関係者との飲食は午後10時前に終了。酒も少量に控え、たばこも一切やめたという。復調の手応えについても「5連勝?
フン。あまり気にしてないよ」。6日目の相手豊ノ島には昨年名古屋、秋場所と連敗している。憎まれ口は戻っても、まだまだ余裕はないようだ。【柳田通斉】

