<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇愛知県体育館

 史上初のブルガリア人対決が実現し、先輩の大関琴欧洲(29)が平幕碧山(26)を下した。幕内で外国出身力士による同国同士の対戦は米国、モンゴル、ロシア、グルジアに続いて5カ国目。琴欧洲は「力つけてますね。上がってくるのは、うれしいけど、当たるのは嫌だな」と気遣ったが、寄り倒して格の違いを証明した。

 碧山が入門すると、3~5歳用の日本語の本を贈った。「自分は何も教えてもらえなかった。ちょっとでも早くなじんだらと思ってね」。困っている時は、小遣いをあげ、励ましたこともある。碧山が09年名古屋場所で初土俵を踏んでから約3年。先輩として、感慨深かった。

 一方の碧山は「入門した時から、1日も早く大関と取りたかった。3年で当たれるとは思わなかった。来場所も取れるように頑張りたい」と話した。国際色豊かな大相撲の土俵で、新たな1ページが加わった。