都市対抗野球(29日開幕、東京ドーム)に2年連続5度目出場となる七十七銀行(仙台市)の主将・小町啓志内野手(29=東北福祉大)が、本番に間に合った。今季は両足ふくらはぎの肉離れで戦線離脱。7月の2次予選東北大会も棒に振ったが、直前のオープン戦ではスタメン復帰。日本一を知る頼もしいリーダーが、ドームで躍動する。

 開幕まで1週間を切り緊張感が高まる中、小町の表情は明るかった。「8割以上の出来」とケガが快方に向かっているからだ。今季は何度も戦線離脱した。3月、左ふくらはぎを肉離れ。左足をかばうあまり、5月の1次予選前には右ふくらはぎも肉離れした。7月の2次予選東北大会は代打として控えたが、試合出場は1度もなかった。

 04年4強、06年はTDK(秋田・にかほ市)の補強で日本一を知る。村瀬公三監督(41)は「一番歯がゆい思いでいたはず」と語る。ケガの間は「仕事をしてても頭に入らなかったり、何も手につかなかったり」と小町。だが試合では、そんな気持ちを抑えて見守った。チームメートの一投一打の状況を、常に自分に置き換えた。ただ応援するだけでは終わらなかった。

 18日のTDK千曲川(長野)とのオープン戦にスタメン出場するまで回復した。打撃に問題はないが、守備は「まだ早い動きができず、思うように球に入れない」という。村瀬監督もスタメン出場を明言しない。だが「実績もあるし、打撃が素晴らしいですから」と、小町の力が必要なことを強調する。

 「できるプレーを心がける」と小町。今年のドームには強い意気込みを持って臨んでいる。7月20日、職場同僚の小緒里(さおり)さん(30)と婚姻届を提出したばかり。「うちの試合を『1試合でも多く見たい』と言うんですよ」。全5戦、グラウンドに立ち続ける姿を愛妻に見せる。【清水智彦】