君たちは花巻、そして岩手の星だ!

 今春センバツ準優勝、夏の甲子園ベスト4に輝いた花巻東(岩手)への花巻市民栄誉賞表彰式が23日、花巻市文化会館で行われた。式典後には、市民との交流会も開催。高校生では異例のトークショーで、菊池雄星投手(3年)らナインが約1100人の地元住民からの質問に笑顔で答えた。

 花巻東ナインが入場すると、ホールは大きな拍手に包まれた。表彰式後、詰め掛けた市民にとって夢のような時間が待っていた。来場者が記入した選手への質問を、大石満雄市長(50)と地元テレビ局のアナウンサーが読み上げる。“トークショー”の始まりだ。

 やはり、エース菊池へのアタックが集中した。少年ファンからの「どうすれば三振を多く取れるか」という質問には、菊池は「野球以外の私生活でも1番になる選手が背番号1をもらえる。だから、普段の練習態度や取り組む姿勢をよくすれば三振を取れるようになる」と、大人も感心する返答。自己紹介コーナーでは「趣味はラーメン食べ歩きなので、町で見かけたら声をかけてください」と話し、笑いを誘った。

 花巻市には、勇気と感動を与えてくれた花巻東ナインとの交流の場を持ちたいという地元住民からの意見が多かった。岩手県高野連の理解もあり、現役高校生では全国でも過去に例のない今回の企画が実現した。「花巻東ナインと、花巻市民とのきずなが、ここまでやることができました」と菊池。温かい拍手は、なかなか鳴りやまなかった。【由本裕貴】