阪神近本光司外野手(29)が「1番」で輝いた。

打線を機能させるためにこの6試合は3番に座っていたが、5月11日以来、8日ぶりに指定席に復帰。4回、下位打線で作ったチャンスで初球をガツン。右前への適時打となった。阪神らしい攻撃が帰ってきた。

3人並んだお立ち台。近本はその場面を振り返り「いやあ、才木の執念を感じました」と笑顔で語った。同点で迎えた4回は先頭の6番ノイジーから3連打で無死満塁。才木はベンチの指示で1球も振らずに四球を選び、勝ち越しの1点が入った。まさに押せ押せ。ボルテージが一気に上がる中、流れを読み切った乾坤一擲(けんこんいってき)の初球攻撃を仕掛けた。

開幕からレギュラー陣のバットが湿り、得点力が上がらない。その中でも安定して調子をキープ。チャンスメークも状況別の打撃もできて、ポイントゲッターにもなれる。岡田監督が重視する「3番」を任された。経験がある打順とはいえ、完璧にこなすのは簡単ではない。前日までの3試合はノーヒット。四球などでの貢献はあったとはいえ、今季、3番では7試合で打率1割6分だった。

岡田監督から試合前、打順についてヒアリングを受けた。「素直に気持ちを伝えました」。楽に打てるのは1番です、と返答したという。1番なら、初回は制約なしの状態で打席に立つ。「走者がいない状態を常にイメージして入れる。3番だったら走者がいたり、いなかったりと想定するので。1番は楽には入れます」。2打席目以降も含めた試合全体を通じたプランも「1番なら割と操作しやすい。慣れているのはありますけど」と明かした。

たぐいまれな打撃センスをMAXに引き出せれば、打線の威力は格段に上がる。1番近本がしっかりと機能している時の阪神は、間違いなく強い。【柏原誠】

【関連記事】阪神ニュース一覧はこちら―>