<神宮大会:光星学院6-5愛工大名電>◇最終日◇27日◇高校の部決勝◇神宮

 高校の部では光星学院(青森)が愛工大名電(愛知)を逆転で下し初優勝。来春センバツの「神宮枠」が初めて東北地区に与えられる。

 夏の甲子園で準優勝した光星学院が、秋は頂点まで駆け上がった。胴上げで3度、宙を舞った仲井宗基監督(41)は「夏は日大三に(0-11で)敗れ、届かなかった日本一。うれしい」と、震災の傷痕が残る東北地区に18年ぶりの優勝旗を持ち帰ることを喜んだ。

 自慢の強力打線で勝った。3点を追う7回裏に4安打を集めて追いつき、8回裏1死二塁から4番北条史也遊撃手(2年)が決勝の中越え三塁打。初戦の神村学園戦で大会初の逆転サヨナラ満塁弾を打った男が「また決められた」と殊勲の一打を振り返った。

 どん底から、はい上がった。甲子園準優勝の翌日、3年生3人の飲酒問題が発覚した。1週間の謹慎。新チームの始動が遅れ、静寂に包まれた寮に当該部員が泣いて謝る声だけ響く、最悪の状況から再出発した。

 借りを返そうと、例年は引退する3年生が甲子園後も練習参加。今秋ドラフトでヤクルト1位指名の川上竜平前主将ら19人全員が、打撃投手になるなど後輩をサポート。登録メンバー18人中14人が初めてベンチ入りした若いチームだったが「3年生のおかげで急激にチームが成長したんです」と仲井監督。問題発覚後「辞めろ」と陰口をたたかれても「辞任は逃げ」と、いばらの道を選んだだけに感慨深げだった。【木下淳】