<東京国体高校野球:大阪桐蔭7-5常総学院>◇29日◇1回戦◇八王子市民

 今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・森友哉捕手(3年)が高校通算40号でチームを国体連覇に前進させた。

 やはり世代最強の打者だった。5-5の9回1死一塁。常総学院・飯田の初球、内角低め直球を右翼席へ運んだ。スタンドを埋めた8644人が、打球の行方を追って息をのむ。「やっぱり燃えました。久しぶりに桐蔭のユニホームで試合をしたら、楽しくて。燃えてきました」。

 高校日本代表のエース、桐光学園・松井裕樹(3年)らが応援に駆けつけた。「またバッテリーを組みたいし、対戦したい気持ちもある」と憧れを明かしたあと、将来について真顔になった。「打撃もそうですが、プロではもっと捕手として勉強したい。ピンチやリードされている場面で相手打者を抑えたら、投手以上の喜びがある。今のところ、捕手1本で臨みたい」と言いきった。

 阪神の畑山スカウトは「十分、捕手としてやっていける」とうなずいた。高校時代の藤浪の剛球をそらさなかった捕球術、松井らの信頼を得て高校日本代表を世界2位に導いた統率力を見た上で「うちに必要な選手。関西が望む選手でしょう」と熱弁をふるった。

 阪神は松井、JR東日本・吉田一将(24=日大)九州共立大・大瀬良大地(4年)ら1位候補を絞り込む最中だが、候補の1人、森友の活躍は強烈だった。【堀まどか】