<高校野球秋季東北大会:大曲工3-2松島>◇24日◇2回戦◇宮城・石巻市民球場

 大曲工(秋田1位)が松島(宮城3位)に延長10回サヨナラ勝ち。

 大曲工がサヨナラ勝ちで初戦を突破した。2-2の延長10回裏、1死満塁の好機で5番岡本昌真主将(2年)が左打席から、外角高めのカーブを左前へ運んだ。岡本は「自分が決めようと思っていた。打ててよかった」と笑顔で話した。

 劇的勝利を演出したのは、父、兄に続き大曲工で甲子園を目指す右腕エース武田龍成(2年)だ。「ピンチこそ冷静に」と10回127球を投げ、2失点で味方の反撃を待った。

 家は同校から約3キロ。幼い頃から父弘樹さんに連れられ、兄龍我さん(19)と「野球部の練習を見にいった」という。慣れ親しんだユニホームに、今秋からは背番号1を背負う。「自分がひっぱっていきたい」とエースは目標とするセンバツまで、懸命に腕を振り続ける。