<高校野球南北海道大会>◇2日◇室蘭地区2回戦

 2年ぶりの夏の甲子園を目指す駒大苫小牧は木村竜也投手(3年)が静内を相手に5-0の完封勝ちを収めた。

 偉大な先輩たちが背負った「1」を付けた駒大苫小牧の木村が、重圧をはねのけた。地区初戦の静内戦、初回からボールが高めに抜けた。3回2死満塁のピンチには「春から調子が悪くて満塁だらけ。逆に満塁には慣れている」と開き直った。カーブで三振に仕留め波に乗った。6安打8奪三振での初の完封勝ちにもおごらず「勝てて良かった」と謙虚に話した。

 入学時は169センチと小柄で「やっていけるのか」と悩んだこともあった。冬場にかけて急成長し、春に初めてベンチ入りし、同時に背番号1をつかんだ。楽天田中も背負ったエース番号に「(田中は)影響を受けた選手です。比較になりませんけど」とうれしさと責任感を感じている。茂木雄介監督(28)は「立ち上がりが良くなればもっと良くなる」とまだまだ課題を挙げる。経験を積み、新たな“駒苫伝説”をつくっていく。