<高校野球京都大会>◇16日◇2回戦
3季連続甲子園出場を目指す福知山成美が北嵯峨を延長10回の末、10-5と振り切った。センバツは右肩負傷でベンチを外れた4番深瀬幹太内野手(3年)が9回に同点打、延長10回の3点三塁打。帰ってきた主砲が初戦敗退の危機を救った。
苦しい時こそ頼りになるのが、真の4番打者だ。深瀬が初戦敗退のピンチを救い、最後に勝負を決めた。4-5の9回1死二塁から直球をたたいて、右中間に同点二塁打。そして、延長10回。1点を勝ち越した後の2死満塁、高めに浮いたチェンジアップをフルスイング。3点三塁打で勝利を決定づけた。勝負どころの2安打4打点に「変化球にうまく対応できた。絶対に打てると信じて打席に立った」とキリッと引き締まった表情で口にした。
先発のプロ注目右腕・長岡宏介投手(3年)が安定感を欠き、10回10安打5失点。守備も5失策。悪い流れを断ち切った主砲は「リードされても、負ける気がしなかった。全員でつかんだ勝利」と胸を張った。
昨秋の近畿大会、4番打者としてチームを4強へ導いたが、昨年12月に右肩の筋肉を断裂。連日素振り2000本を繰り返す努力家が、バットを振れなくなった。今春のセンバツは無念のスタンド観戦。「本当に悔しかった。だから、夏にかける思いはだれにも負けない」という。
甲子園で対戦したい相手がいる。センバツで優勝した清峰(長崎)のエース今村猛(3年)だ。2回戦で0-1と完封負けを喫した仲間の姿を見て、スタンドで号泣した。「もう肩は完治した。今村投手の球を打ちたい。それまでは絶対に負けられない」。けがを乗り越えた福知山成美の4番。夢の舞台を目指す戦いは始まったばかりだ。【奈島宏樹】

