私には夢がある。いつか大リーグのユニホームを着ることだ。50歳の運動不足の新聞記者が何を寝ぼけたことを言っているのか、と思うかもしれませんが、本気です。

実は、夢がかなうイベントが、メジャーリーグには用意されているのです。その名は「ファンタジーキャンプ」。ドジャースは6日、今年は5月9日から12日までドジャースタジアムで開催すると発表しました。

何をするのか。いい歳をした大人たちが、ドジャースで名をはせた、かつての名選手たちにコーチされながら試合をするのです。今年は2003年のサイ・ヤング賞投手、エリック・ガニエ氏がコーチとして参加。メガネがトレードマークだった守護神です。1982年のナ・リーグ新人王スティーブ・サックス元内野手、オールスター出場3回でラソーダ氏の後に監督を務めたビル・ラッセル氏らも、指導に当たります。

プレーする時には、ドジャースのユニホームが配布されます。もちろん、背番号や自分の名前が背中に刻まれます。プレーを記録した写真やビデオももらえます。

1962年から始まったファンタジーキャンプは以前、春季キャンプ地だったベロビーチで行われていました。今年はドジャースタジアムが使われます。この期間、大谷翔平投手や山本由伸投手らチームは、サンディゴでのパドレス戦、サンフランシスコでのジャイアンツ戦と遠征が続くので、空いているのです。10日は、初めてナイターが行われ、ホームラン競争も開催されます。スタジアムツアーなども付随しています。歓迎夕食会には、球宴出場6度のノマー・ガルシアパーラ氏がゲスト参加します。

ちなみに、気になる参加費は4595ドル(約68万9000円)。一生に1度だと思えば、払えなくはない。ガニエ氏にバルカンチェンジを教えてもらったりしたら、最高の思い出になるでしょう。体が動くうちに、なんとか参加してみたいものです。

【斎藤直樹】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「斎藤直樹のメジャーよもやま話」)

イチローは、ファンタジーキャンプに参加した地元のマリナーズファンにバッティングケージを取り囲まれた(2001年1月撮影)
イチローは、ファンタジーキャンプに参加した地元のマリナーズファンにバッティングケージを取り囲まれた(2001年1月撮影)