ロッテ佐々木朗希投手がキャンプインを前に契約更改したニュースは、米国でも大きく報じられました。MLB公式サイトが特集記事を組んだほどで、これまでに日本人選手の契約更改が、米メディアの間で取り上げられたことはなかったような気がします。「将来的にメジャーリーグで」と発言したことも理由ですが、22歳にして時速100マイル(約161キロ)以上の快速球を投げ込む実力もあり、佐々木の名前は早くも米国ファンの間に知れ渡っています。

今オフは、ドジャース入りした大谷翔平投手をはじめ、山本由伸投手、カブス入りした今永昇太投手ら日本人選手の動向が注目を集めました。各選手が昨年3月のWBCで活躍したこともありますが、SNSなどで映像や情報が入手しやすくなったこともあり、日本球界の話題も報じられるようになりました。

来オフ、佐々木をはじめ、どんな選手がメジャーへ挑戦するか、現時点では不明ですが、日本球界への注目度は確実に上昇しています。公式戦は言うまでもなく、今年11月の「WBSCプレミア12」には、多くの編成担当やスカウト陣が駆け付けるはずです。NPBに所属する選手だけでなく、SNS上では米国の大学に進学予定の佐々木麟太郎選手(花巻東)の映像が流され、日本の高校史上最多本塁打を放ったことも紹介されています。

1995年に海を渡った野茂英雄をはじめ、イチロー、松井秀喜らがオールスターに選出されるような実績を残してきたことで、基本に忠実で練習熱心な日本人選手への「信頼感」は年々大きくなってきました。今後もメジャーを目指す選手は、続々と出て来るはずです。日本全体で少子化が進み、野球人口の減少が心配されていますが、ダルビッシュや大谷らメジャーリーガーの姿を見て、野球を始める子供たちが少しでも増えてほしいものです。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)

佐々木麟太郎(2023年12月1日撮影)
佐々木麟太郎(2023年12月1日撮影)