アスレチックスの左右両投げ投手、パット・ベンディット(29)がメジャー昇格即、デビュー。左右両方を使い、2回を1安打無失点に抑えた。

 ◆日本のプロ野球では 1軍登板したのは88年にドラフト外で南海に入団した近田豊年だけ。同年4月14日ロッテ戦に登板し、1回1安打1失点。下手投げの右でも投げられたが、利き腕である左だけで投球した。1軍登板はこの1試合だけ。他に両投げ投手は吉成昭三(巨人)野崎進(ヤクルト)がいたが、1軍登板はなく、登録はいずれも右投げだった。

 ◆高校野球では 昨年、所沢商(埼玉)の増田一樹投手(当時3年)が注目された。右肘を故障して左投げを始め、その故障が完治して今年、左右両投げのエースが誕生。最後の夏は計3試合に出場し、左投げで投手を、右投げで左翼手をこなした。甲子園出場はならず。

 ◆漫画では 人気野球漫画「ドカベン」に登場する愛称「わびすけ」こと木下次郎(赤城山高)は、投球モーションに入るまで左右どちらで投げるかが分からなかった。以前のルールでは1球ごとに左右の手を変えることができたが、10年の改正で打者1人を終えるまで左右を変えることができなくなり、投球前に投げる方の手を明らかにする条項が加えられた。