マリナーズ青木宣親外野手(34)が今季中の日米通算2000安打達成に意欲を見せた。17日、神宮室内練習場で自主トレを公開。昨季終盤を棒に振った脳振とうの影響を感じさせない動きを見せ、体調万全をアピールした。現在、通算1847安打。大卒選手では長嶋茂雄(巨人)を超える史上最年少での大台到達に自信をのぞかせた。

 目指すゴールを「チームの世界一」と言った青木が、続けて個人目標も口にした。残り153本に迫る通算2000安打について「普通にやっていけば絶対にクリアできる数字。なるべく早い段階で達成したい」と目を輝かせた。日本球界で大卒選手の最年少大台到達は長嶋の35歳3カ月だ。年間試合数の多い日米通算の数字とはいえ、今季中の達成となれば“ミスター超え”のスピード記録となる。

 ひと回り太くなった二の腕で安打を量産する。ティー打撃で力強いスイングを披露した青木は「ぜい肉のない大リーガーの裸を見ていると、筋肉をつけないといけないといつも思う。食事から節制し、トレーニングの量をこなしている」と、筋力強化に取り組んでいることを明かした。脳振とうの影響についても「ハードなトレーニングをしても兆候は見られない」と、不安はないという。

 まだまだ老け込むには早い34歳にとって、2000安打は通過点にすぎない。「今年あたりタイトルを取りたい。自分が取れるとしたら首位打者か盗塁王」。日本人野手ではイチローしか獲得していないシーズンの個人タイトルを目標に掲げた。【広瀬雷太】

 ▼青木は日米通算1516試合で1847安打を放っている。残り153本の2000安打を今季162試合のうちに達成すると1678試合以下となり、日本の大卒選手では長嶋茂雄の1708試合を上回る最速ペースになる。今季中の達成なら年齢も35歳未満で、大卒最年少だった長嶋の35歳3カ月を更新する。