マリナーズ青木宣親外野手(34)が2戦連続のマルチ安打を放った。21日(日本時間22日)、本拠地のブルワーズ戦に「1番左翼」でフル出場。1、6回の右前打は「いい形で振れている。いいスイングができている。続けていきたい」と納得の内角打ちで、2得点と機能した。8月は猛打賞4回で打率3割6分8厘。固め打ちでワイルドカード争い中のマ軍をけん引する。

 深い前傾姿勢にトップ。オープンスタンス。独特の構えから左肘を力強く絞り、右肘はしなやかに抜いた。前日の猛打賞も2本が内角。特に98マイル(約158キロ)をさばいた一塁線突破は「自信になる」と本人も認める絶品。日本が誇れる匠(たくみ)の技術で6月末のマイナー落ちから復活。一気に打率を戻してきた。

 信頼も戻した。サービス監督は「終わってみれば同じような成績になる」と、メジャー4年で安定して残す2割8分台後半のフィニッシュを予言。本人は「それ以上は打ちたい」と上方修正できる状態だ。相手の決勝打は自分の左前にポトリ、の飛球。リードオフマンらしく「(中堅手の)気配を感じてしまった。同じミスはしない」と戒めた。(シアトル=宮下敬至)