ヤンキース田中将大投手(28)が15日、息子の1歳の誕生日にメジャー4年目のキャンプを迎えた。メジャー経験の少ない若手に交じってキャッチボールや守備練習をこなし「みんな若い子たちで。僕1人だけ何かちょっと違う」と苦笑い。だが若手の手本となるべく「そういうプレーも見られている、と思ってやることは大事」と、3年連続で開幕投手に任命されたエースの自覚を口にした。

 今季は初めて、キャンプイン前からジラルディ監督から開幕投手の指名を受けた。「自分では意気に感じて調整はしていかなければ」と表情が引き締まる。ヤ軍が5年連続で開幕黒星とあって「僕が止められるように、がんばります」と気合も入っている。昨季は右肘の手術明け、14年には靱帯(じんたい)の損傷もあったが、ジラルディ監督は「昨季、ケガをせず200回近く投げたことは大きい」と、頼りにしている。

 始動日が長男の誕生日と重なった田中は、練習を終えると「おめでとうと言ってお祝いします」と表情を崩し、笑顔で帰路についた。(タンパ=水次祥子)