エンゼルス大谷翔平投手(27)が、今季3度目の登板で初勝利を挙げた。「1番投手」で出場し、走塁でユニホームを泥だらけにしながら快投。6回1死でカストロに中前打を許すまで、打者16人をパーフェクトに抑えるなど、6回81球を投げ1安打、自己最多タイの12奪三振で無失点と好投した。

「(完全投球は)知ってはしましたけど、球数も多かったので、最後までは厳しいかなと思った。(初回の6点の援護で)もっとアグレッシブに攻められるなと思ってマウンドにはいけたので、気を緩めることなく抑えられてよかったです」

初回、先頭のペーニャはスライダー、続くブラントリーを低め直球で空振り三振に仕留めると、ブレグマンも左飛で抜群の立ち上がり。2回にもアルバレスからスプリットで三振、さらに3回から4回にかけては6者連続三振と圧倒。この日は直球、スプリットに加え、曲がりの大きいスライダー、カーブが切れた。

アストロズには通算7試合目で初勝利(1勝3敗)。チームのカード勝ち越し&首位キープに貢献した。

先攻だった初回の攻撃では珍事も起こった。先頭の第1打席に四球で出塁すると、相手右腕オドリッジの乱調もあってエンゼルス打線は初回から打者一巡の猛攻。1回2死満塁で再び大谷に打席がまわり、マウンドに上がる前に2打席をこなした。先発投手が登板前に2打席をこなしたのは、1900年以降ではメジャー史上初めての出来事。その2打席目は左越えへ2点適時二塁打を放ち、自らを援護。「出塁することをまず考えて、1回(の攻撃)が終わってからマウンドのことは考えました」。6回にはセーフティーバントでも出塁し、4打数2安打2打点だった。

▼大谷の1試合12奪三振は、メジャー1年目の2018年4月8日アスレチックス戦以来。2ケタ奪三振は今季初めてで、メジャー通算では7度目。