<オープン戦:レッドソックス6-4マーリンズ>◇25日(日本時間26日)◇米フロリダ州フォートマイヤーズ

 力みは感じられなかった。速球の球速は、通常より5キロ以上遅い140キロちょっと。レッドソックス松坂大輔投手(29)は、オープン戦初登板を2回1失点で終え「最初の試合。マウンドに立って違う相手、バッターを見ると自然と緊張した。それが一番良かった」。打者に対する感覚を味わえたことが最大の収穫、といった口ぶりだった。

 ウェークフィールドが先発し、慣れない2番手で7回から登場。2番メイビンに適時三塁打を許したが、これはマイナーの左翼手が目測を誤った当たり。8回は、スライダーを効果的に使うなどして3者凡退で切り抜け「前回投げた(マイナーの)紅白戦より変化球の切れは良くなっている」。全力投球とはいかなくても、調子は上がっているようだ。

 背中や首の張りで出遅れ、実戦のスタートを切ったばかり。「少ない球数でもブルペンで投げる疲れ方とは違うし、自分の状態がまだまだだとよく分かる」。次回は29日(同30日)に登板し、その後は中4日で先発調整を重ねる。4月18日以降と予想される公式戦初登板へ向け、やっと1つ階段を上った。