マリナーズ・イチロー外野手(34)が4日(日本時間5日)、3度目の「盗塁技術講座」を開いた。

 アスレチックス戦には帯同せず、打撃練習を終えると、人影のなくなったフィールドで何度もスタートを切った。「僕は1人でやるつもりだったけど、見たいって言うから…」。アマラル、フィリップス両コーチが一塁ベース横から見つめていたが、急きょ意見交換の場になり、実演した。

 1回目の「俊敏なスタートを生む体重移動」から始まり、2回目は「スピードを加速させていく足の運び」、今回は完結編とも言うべき「スライディング直後に次の動作を意識した立ち上がり」を可能にする尻を地面に着けないやり方を伝授。けん制で帰塁する足の運びまで見せた。「練習かな、今日のはね。家に帰ってもWii(ゲーム機)しかやらないから。時間もてあますし」。熱演の照れを隠すかのように笑いを誘った。(ピオリア=木崎英夫通信員)