ドジャース黒田博樹投手(34)が15日、ダイヤモンドバックス戦で打球を右側頭部に受けて負傷降板した。今季最高の投球から一転、敵地も静まり返る悪夢が起きたのは6回。2安打無失点と完封ペースだったが、先頭の代打ライアルの強烈な一打に襲われた。衝撃の大きさは、30メートル近くも高く弾んだ打球がワンバウンドでバックネット横のスタンドに飛び込んだほど。横になったまま動けず、首などを器具で固定され、カートに乗ってグラウンドを離れた。

 ナインの動揺も大きく、救援陣は3点リードを守れず、黒田の6勝目を消すとともに延長10回にサヨナラ負けした。黒田は球場から病院に搬送され、幸いにも精密検査では異常なし。意識ははっきりし、骨折も内出血もないことが確認された。ただコンテ・トレーナーは「保護されていない頭部に、かなりの衝撃を受けたと予測される。今後の処置が大切」と、一晩入院の措置を取らせた。

 トーリ監督は「すぐに投げさせることは考えていない」と、次回先発の回避を示唆した。