【フォートマイヤーズ(米フロリダ州)3月1日(日本時間2日)=山内崇章】レッドソックス松坂大輔投手(29)が、キャンプ地を訪れた米独立リーグ「チコ・アウトローズ」からドラフト指名された吉田えり投手(18)に米球界で戦う極意をアドバイスした。

 松坂は緊張から顔が真っ赤に染まり、握手する際も目をまともに見ることさえできなかった吉田にやさしくエールを送った。

 松坂

 アリゾナでプレーしていたんですよね。(独立リーグから)誘いを受けたと聞いてびっくりしました。すごいですね。

 吉田

 松坂さんに会えてとてもうれしいです。すごく緊張します。

 吉田は今後の交渉で合意に達すれば、米国のプロリーグでプレーする初の日本人女性選手となる。米球界で活躍する先輩に、野球の極意を尋ねた。

 吉田

 どうすれば野球がうまくなりますか。

 松坂

 僕もまだまだ上手になりたいと思っています。普段から上手になるためのヒントを探しています。いろんな人の話を聞くこと、いろんなスポーツを見て体の使い方を勉強するのも1つ。せっかくだから、ウェークフィールドとキャッチボールをしてナックルを捕球してみればいい。えりちゃんのナックルもパワーアップするはずです。

 テレビ局の収録を兼ねた訪問だが、2日にはあこがれのナックルボーラー、ウェークフィールドとも対談する予定だ。この日はウェークフィールドとはあいさつだけの接触だった吉田だが「君が投げるシーンはビデオで見たよ」と声をかけられた。吉田は「これからもっともっと上を目指していきたい」と松坂との貴重な時間をすごし、米球界への移籍を前向きに考えていた。