<オープン戦:マリナーズ2-7アスレチックス>◇22日(日本時間23日)◇米アリゾナ州ピオリア

 マリナーズ・イチロー外野手(36)が、前日の1人審判に続く“あり得ないこと”に遭遇した。アスレチックスとのオープン戦の第1打席、三塁線を破るライナーを放ち一塁ベースを蹴った直後だ。相手左翼手の返球動作を視界に入れるとハーフウエーでブレーキをかけた。

 しかし走路は試合前に水をまいた場所。「最も雨とは無縁な場所で一番グラウンドがぬれてるって皮肉なもんですよね」。自慢の超軽量スパイクの歯も土をかまず、氷上でバランスを失うスケーターのようにフラついて尻もち。挟殺プレーであえなくアウトとなった。「勢いがつき過ぎても、ああなるってことはグラウンドの状態がまずいってことでしょ。あり得ないですからね」。戻ったベンチ前では両手袋にベッタリと着いた泥を見せ、ぬかるみ度をアピール。もっともグラウンドキーパーは「特に多く水をまいたわけではない」と強調していた。(ピオリア=木崎英夫通信員)