スポット先発なら任せてください。エンゼルス高橋尚成投手(36)が17日、横浜市内のグラウンドで国内自主トレを打ち上げ、「先発で1試合投げる」と意味深な来季目標を掲げた。

 先発志願ではない。真意は「その気持ちを忘れてしまうと、自分がどんどん老いてしまうから」と向上心が成功への近道と説いた。メジャーでも先発ローテ入りを誓って海を渡り、今季は中継ぎ固定も、昨季は先発、救援でフル回転。「長いイニングを投げられれば短いイニングに対応できるが、その逆は難しい」と、今オフもランニングを中心にスタミナ養成に励む。

 壁が厚いことは分かっており、むしろ戦力アップは大歓迎だ。「正直、(先発は)不可能かもしれない」とFAで今季16勝の左腕ウィルソン(前レンジャーズ)が加入。「うちの3本柱(ウィーバー、ハレン、サンタナ)も素晴らしいけど、そこに同地区のエースが加わる。メジャーでも1、2を争う投手陣」と喜んだ。10年190億円で移籍した主砲プホルス(前カージナルス)の援護も心強く、「目標はもちろん、ワールドチャンピオン」と言い切る自信があった。【中島正好】