【インディアンウェルズ(米カリフォルニア州)6日(日本時間7日)=四竃衛、佐藤直子通信員】西武からFA(フリーエージェント)宣言した中島裕之内野手(30)に対し、ダイヤモンドバックスが、先陣を切って獲得に名乗りを上げた。

 GM会議が始まる前夜、ダ軍ケビン・タワーズGMが、今オフの補強プランについて言及した。日本人市場に関して「ずっと見てきたが、中島には大いに興味を持っている。彼は頭も賢いし、勝てるチームでプレーする選手」と、際立った評価をしていることを明かした。条件面も複数年契約を提示することも明言した。というのも、ダ軍は今季途中、遊撃ドリューをトレードで放出。内野陣が手薄になったこともあり、補強の最優先事項でもあった。中島の場合、遊撃だけでなく、三塁もこなせるだけに、ダ軍にとっては、格好の人材だった。

 中島は、昨年オフ、入札制度でメジャー移籍を目指した結果、ヤンキースが入札したものの、その後の交渉がまとまらず、西武に残留した。それだけに、今オフの移籍交渉は真剣そのもの。ダ軍GMのラブコールも、決して社交辞令ではないだけに、「メジャー中島」の誕生も、遠くはなさそうだ。

 ◆Dバックスの内野事情

 8月途中に獲得したドルー遊撃手(前アスレチックス)との来季1000万ドル(約8億円)の契約延長権を行使せず、正遊撃手が空位。三塁手は打率2割8分1厘、15本塁打のジョンソンが一本立ちしたが、まだ実質1年目のため来季も安泰とは言えない。オフにトレードでペニントン遊撃手(アスレチックス)を獲得したが、今季は14試合の出場のみ。三遊間が手薄になっている。