マー君獲得へ、大リーグの各球団が腹の探り合いを繰り広げている。ドジャースのコレッティGMは17日、本拠地ドジャースタジアムで、楽天田中将大投手(25)について「代理人と順調な話し合いを続けている」と初めて明言し、獲得への自信を示した。複数の米メディアは、同GMが今週16日以外は毎日、田中の代理人クロース氏と連絡しているとも伝えた。

 ドジャースはカーショー、グリンキーに加え、韓国出身左腕の柳賢振ら先発投手は豊富にいる。だが同GMは「我々の補強に終わりはない。戦力がもう十分だという状況は、今も今後も決してない」と力説。24日に迫った田中側との交渉期限を前に、1歩も引かない構えを見せた。

 またカブスのエプスタイン球団社長も同日、あらためてラブコールを送った。ロサンゼルスでの直接交渉については「選手本人と代理人から求められた守秘義務を尊重したい。あとは結果を待つだけ」とコメントを避けた。だが「今までメディアに話した内容なら繰り返そう。日本ですべてを証明した非常に才能ある25歳が、メジャー挑戦を楽しみにしている。価値ある存在だ」と思いを語った。

 最有力候補といわれるヤンキースは15日に、スタインブレナー共同オーナーがニューヨークの魅力を訴えるなど獲得の意向を示している。一方で、田中側の意向は明らかになっておらず、大リーグ公式サイトのジェシー・サンチェス記者は自身のツイッターで「交渉した球団へのフィードバックがない。彼らはどこに立っているのか分からない状態」と更新。最終局面となり、田中の選択が注目される。