<ワールドシリーズ:ジャイアンツ5-0ロイヤルズ>◇26日(日本時間27日)◇第5戦◇AT&Tパーク

 ジャイアンツは、マディソン・バムガーナー投手(25)の完封劇で世界一に王手をかけた。

 この日は初球ストライク率80・6%の制球力で無四球。三塁を踏ませなかった。9回は「MVP」コールが響き渡り、試合後は「大一番に勝ててうれしいよ」と笑顔。WSでの完封は03年ベケット(マーリンズ)以来で、無四球で8奪三振以上の完封は史上初の快挙だった。ボウチー監督は「歴史に残る投球だった。見ていて楽しくなったほどだ」と絶賛した。

 ▼ジャイアンツが3勝2敗と世界一に王手。過去WSで3勝2敗としたケースは63あり、そのうち頂点に立ったのは3分の2の42チーム。だが3勝2敗から第6戦を落とした38チームのうちWSを制したのは17にとどまる。さらにジ軍がWSで3勝2敗としたのは24年、02年と過去2度だが、いずれも第7戦で敗戦。

 ▼今ポストシーズンで計47回2/3を投げたジ軍バムガーナーは左腕では最多投球回に到達。右投げを含めると01年シリング(ダイヤモンドバックス)の48回1/3に次ぐ。先発した6試合全てで7回以上を投げたのも同年のシリング以来。またバムガーナーはWSで通算31回を投げて自責点はわずか1。防御率は0・29とWSで25回以上を投げた投手の中では歴代最高。