<ア優勝シリーズ:エンゼルス1-10ヤンキース>◇第4戦◇20日(日本時間21日)◇エンゼルスタジアム

 【アナハイム(米カリフォルニア州)20日(日本時間21日)=大塚仁】ヤンキースが6年ぶりのワールドシリーズ進出に王手をかけた。4番アレックス・ロドリゲス内野手(33)が3試合連続の本塁打を放つなど打線が2ケタ得点で圧倒。中3日で先発したC・C・サバシア投手(29)も8回1失点と好投し、危なげない試合運びでエンゼルスに大勝し対戦成績を3勝1敗とした。

 相手の勢いを一振りで払いのけた。5回無死一塁。ロドリゲスが91マイル(約147キロ)の速球をとらえると、ライナーに近い一直線の打球が左翼席に沈んでいった。3試合連続となる今ポストシーズン5本目のアーチ。リードを5点に広げる1発に「いいスイングだった」と笑顔を見せた。第3戦のサヨナラ勝ちで波に乗りかけたエンゼルスを意気消沈させるには十分な一撃。終わってみれば2ケタ得点の大勝で、6年ぶりのリーグ優勝に王手をかけた。

 ロドリゲスの爆発的な打撃はすごみを増している。ポストシーズン7試合で打率4割7厘、5本塁打、11打点。ポストシーズン5本塁打は96年のバーニー・ウィリアムスが持つ6本の球団記録にあと1本に迫った。7戦すべてで打点も挙げ、07年の地区シリーズ最終戦から続くポストシーズン8試合連続打点は大リーグタイ記録。「長い間、本当に偉大な打者であり続けている」とジラルディ監督も驚嘆の言葉を並べた。

 5度の本塁打王、3度のMVPなど数々の記録を打ち立ててきた球界最高年俸のロドリゲスも、いまだにワールドシリーズは経験していない。ヤンキース初年度の04年はリーグ優勝決定戦でレッドソックスに3連勝から4連敗。以降もポストシーズンでは結果を残せず、05年から3年連続地区シリーズ敗退の一因にもなってきた。「これまでのポストシーズンでは失敗してきた。勝利に貢献できてうれしい」。汚名返上の活躍であと1勝と迫った興奮は隠しようもなかった。

 8回にはデーモンがダメ押し2ランを放ち、今ポストシーズンのチーム本塁打が14本となって球団記録にあと2本と迫った。投げては中3日登板のサバシアが8回1失点でポストシーズン3連勝。まさに投打ともに付け入るすきを与えない横綱相撲といっていい。手のつけられない主砲に引っ張られ、9年ぶりの世界一へ勢いよく駆け上がろうとしている。