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坂本野性打法、グリップを感覚で使い分け

厳しい表情で相手投手に立ち向かう巨人坂本
厳しい表情で相手投手に立ち向かう巨人坂本

<練習試合:巨人9-3韓国・サムスン>◇18日◇沖縄セルラー那覇

 巨人坂本勇人内野手(26)が18日、“野性味打法”で安打の量産態勢に入った。初の対外試合となる韓国・サムスン戦に「1番遊撃」で先発し、同点の適時二塁打を含む2安打2打点の活躍を見せた。今オフから、バットを握る左右の手に隙間を作る新打法に取り組むが、この日は昨年の形に戻して結果を出した。「投手や状況によって、自分の感覚で使い分ける」という野性の感覚で打線をけん引する。

 バットを握る右手と左手をグッとつけた。2点を追う5回1死二、三塁、坂本は142キロの直球に最短距離でバットを合わせ、腰を鋭く回転させた。1回の左前打に続き、同点の2点適時二塁打をマーク。ともにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場経験のある左腕からの安打だった。「結果もそうですし、内容的にもすごく良かった」。体に残る感触に、確かな手応えを感じた。

 原監督がキーワードに掲げる“野性味”で原点に返った。今オフから、バットを握る左右の手に隙間を作る新打法に取り組むが、1試合目の紅白戦の後から3試合は昨年の形に戻した。「体を巻き込んでしまう時があって、感覚的にもまだ」が理由だった。紅白戦を含め、実戦4試合で13打数7安打、打率5割3分8厘の高打率だが、ここ2戦は7打数6安打。耳元から最短距離でバットを出す意識で安打を量産した。

 新フォームを捨てたわけではなかった。バットのヘッドが立ち、よりヘッドを利かせながら、バットが出せる感触を得たのも事実だった。「自分の状態や投手、状況によって、使い分けようかなと」。昨年のクライマックスシリーズでは阪神の呉昇桓から、日米野球ではロイヤルズのガスリーから左翼席へ1発を放った。一撃必殺のとっておき打法として磨き、“野生”的な勘で使い分ける。

 3月の欧州選抜との試合では、侍ジャパンに選出された。この日、視察に訪れた小久保監督も満足した様子だった。「(スイングの)キレをテーマに取り組んでいると聞いたが、いいキレだなと」と評した上で「球界全体を引っ張る気持ちでやってもらえれば」と期待を込めた。初の対外試合だったこの一戦、主将として、試合前の円陣で「集中して、勝ち負けを意識してやりましょう」と言った。言葉と結果でチームを引っ張った。【久保賢吾】

 [2015年2月19日7時7分 紙面から]









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