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西武光成、大谷に並んだ自己最速152キロ

阪神との練習試合に登板する西武高橋光(撮影・河南真一)
阪神との練習試合に登板する西武高橋光(撮影・河南真一)

 やはり怪物だった。西武ドラフト1位の高橋光成投手(18=前橋育英)が高知・春野で行われた阪神との練習試合に初先発し、高校時代の自己最速を3キロ上回る152キロを記録した。1イニングだけの登板だったが1三振を奪い、1安打1四球の無失点に抑えた。高卒ルーキーの実戦初登板での152キロは、日本ハム大谷に並ぶ快挙。視察に訪れた西武渡辺久信SD(49)や阪神掛布雅之DC(59)らをうならせる衝撃デビューを飾った。

 大器の片りんを見せた。阪神の1番横田を148キロの外角直球で空振り三振に仕留め、迎えた2人目。俊介に対してカウント1-1から投じた外角直球に、春野球場がどよめいた。バットに当ててファウルにされたが、バックスクリーンのスピード表示は152キロ。高卒ドラフト1位の実戦初登板での最速は、松坂が西武での初登板で記録した148キロを上回り、日本ハム大谷が13年3月10日の教育リーグ対ヤクルトでマークした152キロに並んだ。高橋光は「すごく緊張しましたが、思った以上に投げられて良かった」と、胸をなで下ろした。

 視察に訪れた渡辺SDも「まさか、あれだけスピードが出るとは」と舌を巻いた。高橋光は「思い切り腕を振ることを考えた結果です」と球速には大きな関心を示さなかったが、自身の成長に対しては素直に喜んだ。「キャンプで取り組んだ効果が少し出たのかもしれない。正直うれしかったです」と笑った。

 新しい取り組みが実った。キャンプ初日から清川2軍投手コーチと取り組んできたのは、プレートに対する右足の使い方。打者の方を向きすぎていたかかと部分をプレートと平行にし、スムーズな体重移動ができるようにした。清川コーチは「右足の外側全体をプレートにかけて体重移動をすれば、いつもMAXで投げなくてもいい球がいく。光成は1日でそれを修正した。さすがだった」と明かす。力をより効果的に伝える技術と、日々の走り込み、体幹トレーニング。新人合同自主トレからわずか1カ月半で、目標とする「プロで活躍する投手」への道筋をつかんだ。

 次回の実戦登板は3月以降の見込み。現在はブルペンでも約60球の球数制限があり、徐々に歩みを進めていく。高橋光は「焦らずに体力をつけて、その結果1軍に上がれる時がくれば」とマイペースの構え。対戦相手と首脳陣、観客に強烈な印象を残した24球。春野の地で、18歳が格段の進化を見せた。【松本岳志】

 [2015年2月19日7時6分 紙面から]









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