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阪神岩貞ヤ斬りで残ったローテ5番手

2番手で登板しチェンジアップを投げる岩貞(撮影・加藤哉)
2番手で登板しチェンジアップを投げる岩貞(撮影・加藤哉)

<練習試合:ヤクルト9-9阪神>◇19日◇浦添

 先発5、6番手を争う阪神岩貞祐太投手(23)が、ローテ入りに前進した。2番手で登板。最速145キロの真っすぐを主体に3回を1失点にまとめた。2回6失点と炎上した秋山拓巳投手(23)とは対照的な結果だ。開幕2カード目の神宮3連戦で当たる相手に、イヤなイメージをインプット。強烈なデモンストレーションとなった。

 ミレッジのバットはピクリとも動かなかった。4回1死、クロスファイアに切れ込んだ膝元141キロ。完璧な見逃し三振に岩貞がコブシを握った。ベストメンバーに近いツバメ打線を3回3安打1失点。最速145キロ。3奪三振で初の開幕ローテへ大前進だ。

 岩貞 ミレッジは内角に思い切り飛び込んでいきました。厳しいコースに決まった。

 開幕2カード目の神宮で当たるヤクルト相手に、会心の予行演習だ。開幕ローテはメッセンジャー、岩田、藤浪、能見の順が有力。岩貞は岩本らと5、6番手を争っているが、サバイバルを勝ち抜けば自動的にヤクルトが相手となる。首脳陣がこの日、先発候補の岩貞と秋山を一緒にぶつけたのは、適性を見たかった可能性が高い。炎上した右腕と対照的な結果。これ以上ないプラス材料だ。

 岩貞 でもいきなり失点したので、アピールできた気になりません。大引さんのように投げきったボールでも踏み込んでくる。振ってくるチームと意識して、次につなげていかないと。

 反省したのは登板直後の3回、先頭大引に左翼席へ運ばれた1発だ。不用意な変化球が甘く入った。時々顔を出す制球難、失投は克服急務の課題だが、5回の2度目の対決では三振に斬り、修正能力も証明した。

 昨季は即戦力と期待されたが、1勝に終わった。「何かを変えないといけない」。今季からセットでの投球から躍動感の出るノーワインドアップに変更。あこがれの能見スタイルをまね、フォーク習得にも力を入れてきた。首脳陣も変身を感じ取っていた。

 和田監督 大引の1発だけ。そのあとはよかった。

 中西投手コーチ 尻上がりによくなった。今日は真っすぐの制球もよかった。

 当確ランプはまだ先か。だが、昨年リーグトップのチーム打率2割7分9厘だったヤクルトに嫌な印象を与えたことは間違いない。

 岩貞 フォームさえしっかり安定すればいいボールがいく。徐々にできているしこれを続けていきたい。

 リベンジへの意気込みは本物。背番号17、進化発揮の春だ。【松井清員】

 ◆阪神の先発5番手争い この日登板した岩貞、秋山、ルーキー守屋のほかに、岩本、ドラフト2位石崎、金田、二神らがいる。岩本が11日日本ハム戦で2回1失点、17日楽天戦で3回無失点と安定感ある投球を続けている。金田と二神も17日楽天戦で好投しており、激しい争いとなっている。また、現在2軍メンバーの中では横山、歳内、鶴、岩崎らも候補。

<今キャンプの岩貞>

 ◆1日 中西投手コーチが江夏豊臨時コーチに榎田と岩貞を強化指定選手として要請。岩貞は「自分で修正できないことが多い。応用力を助言してほしい」。

 ◆4日 フリー打撃に登板。江越と相対し、22球のうち安打性11本を許した。

 ◆9日 ブルペンで和田監督から直接指導を受けた。「打者目線の話をした」という監督に対し「技術的なことや、どういう考えで臨んでいるかなどを聞かれ、しっかり答えられたのでよかったです」。

 ◆13日 韓国・サムスンとの練習試合に先発し、3回5安打3失点。「帰ってしっかり反省したい」。

 [2015年2月20日12時27分 紙面から]









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