ソフトバンク松坂大輔投手(34=メッツ)が今日4日、阪神戦(甲子園)で9年ぶりに日本球界のマウンドを踏む。日本再デビューは横浜高校時代、数々の伝説を残した甲子園。98年の春夏甲子園連覇。さらに同年秋にはアジアAAA選手権制覇と、高校時代は聖地で14戦14勝。プロの公式戦では05、06年の交流戦で登板しており1勝1敗。これまでに「土が軟らかいのは分かっています」と話すなど、知り尽くしたマウンドで節目の一戦を迎える。

 3日は西戸崎合宿所のブルペンで83球を投げた。はじめはセットポジションから投げ、29球目から振りかぶった。カーブ、カットなど変化球も試し、ブルペン捕手のミットを心地よく鳴らした。右手親指と薬指にマメをつくった影響でキャンプ終盤に約1週間ブルペンに入らない時期もあったが、自身が思い描く投球フォームはできあがってきている。見守った細川も「あいつなりの調整はできている」と話すなど準備は整った。

 この日、報道陣に残した言葉は、「おはようございます」と練習後の「お疲れさまでした」の2言だけ。西武、メジャー時代同様に登板前日は多くを語らなかったが、黙々と投げ込む姿には、躍動感があり気持ちの高ぶりを表しているようでもあった。練習後には関西入り。平成の怪物が甲子園で日本での第2章の幕を上げる。