早大のルーキー小島和哉投手(1年=浦和学院)が大学進学後、神宮で初登板した。JR東日本戦で2番手として2回を1安打無失点。最速145キロと自己記録を2キロ更新し、4三振を奪った。

 一昨年のセンバツ優勝投手が「WASEDA」のユニホームで初めて神宮に登場した。「結構緊張しました」という初球は140キロ直球でファウル。カウント2-2から141キロ直球で見逃し三振を奪うと、2者連続奪三振のスタート。6回に左前打を許したが、打者8人から4三振を奪う上々のデビューを「自分の課題は点を取られないこと。それはできました」と振り返った。

 巧みさがあった。2イニング目に2段モーションで注意を受けると、次打者でボークも取られた。「高校の時もたまに取られた。セットになると球が荒れてしまうので修正しようと思います」。走者を出すと、大学のボーク基準を確かめるかのように3連続でけん制球を投げ、一塁走者をくぎ付けにした。力強さもついた。直球の最速は145キロと自己記録を2キロ更新。大学で体幹トレーニングを増やした効果が表れた。

 オープン戦から無失点投球を続ける。高橋広監督(60)は「短いイニングで今日みたいな使い方をするかも」とショートリリーフを示唆。小島も「どこでも行けるようにしたい。1年らしく、大胆に」。注目の即戦力ルーキーが、大学でも頂点を目指す。【斎藤直樹】