昨秋の明治神宮大会4強の東農大北海道は、開幕戦で大型新人が上々のデビューだ。先発右腕アドゥワ大(まさる、九州国際大付)が、北海道教大函館を6回2安打無失点。コールド勝ちに「緊張しました。結果的に0点に抑えられて良かった」と頬を緩めた。

 196センチの長身を目いっぱい使い、マウンドで躍動した。角度のある直球を主体に打ち取った。1回2死から4者連続三振を奪い、4回まで3者凡退に斬った。5回先頭に初安打を許し、1死二、三塁のピンチではギアを上げた。キレの良い直球で攻め、本塁を踏ませなかった。

 九州国際大付で若生正広元監督(64=埼玉栄監督)の指導を受けた。レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(28)を東北で指導した名将に「体格も動きも似ている」と言われ、目をかけられた。「ダルビッシュは180度開脚ができるくらい体が柔らかかった」と教えられ、ストレッチに力を入れた。「ケガ防止に生かされている」と恩師に感謝している。

 チームの期待も高い。背番号は17。ドラフト2位でヤクルト入りした風張蓮投手(22)が昨季、背負っていた番号を引き継いだ。「チームに貢献したい」。2季連続リーグ制覇の力となり、神宮のマウンドを目指す。【保坂果那】