右肘を痛めて戦列を離れている阪神西岡剛内野手(30)の前半戦復帰が26日、絶望的な状況になった。前日25日に大阪市内の病院で再診を受け「右肘内側側副靱帯(じんたい)の損傷」が判明したもの。全治などは発表されなかったが、長期離脱は確実となった。

 西岡のリハビリ初日のコメントが重い現実を物語っていた。

 西岡 今は現実を受け止めることに必死です。ショックは大きい。

 前日25日の再検査で再診で、肘の靱帯(じんたい)損傷であることが分かった。12年3月には上本が左肘で同様の負傷を経験し、実戦復帰まで3カ月を要した。全治などは不明で単純比較はできないが、和田監督も「ちょっと、より時間がかかるなあ。長期離脱? 時間がかかる。チームが一番苦しい時に帰ってくるよ、あいつは」。22日DeNA戦で右肘に違和感を感じ途中交代し、都内の病院で「右肘屈筋筋挫傷」の診断を下されていたが、長期離脱は揺るがないことを認めた。

 リハビリ1日目は球団施設内で、バイクトレーニングや治療など約2時間半のメニューをこなした。手術の可能性はないという。ショックは計り知れないが、西岡は最後にきっぱりと言い切った。「今日から交流戦が始まる。1日でも早く復帰できるようにする努力は怠らない」。今は早期回復を信じるしかない。【松本航】

<内側側副靱帯(じんたい)を損傷した主な野手>

 ◆阪神赤星 03年の日本シリーズで左肘を痛め、全治1カ月と診断された。同11月のアテネ五輪予選の代表入り辞退。

 ◆阪神城島 11年6月、右肘で発症し残るシーズン不出場。左膝を2度にわたり手術するなど故障が重なり、12年オフに現役引退。

 ◆阪神上本 12年3月13日ヤクルトとのオープン戦、二塁守備で盗塁を試みた走者と左肘を接触。6月14日に2軍戦で実戦復帰し、7月1日に1軍昇格。