広島のドラフト2位ルーキー、薮田和樹投手(22)が、プロ初登板で初先発。初回にいきなり長野に1発を浴びたものの、5回2失点に抑えて白星を手にした。亜大時代は故障などに苦しみ脚光を浴びることはなかった。だが、女手ひとつで育ててくれた母の前で、150キロを超える直球を投げ込んだ。

 薮田がプロ初登板した東京ドームには母昌美さん(48)が、再婚した父勝実さん(52)とともに駆けつけた。広島から前日30日に東京入り。広島のビジターユニホームを着た昌美さんは「こんなに早く1軍で投げられるとは想像もしていなかった。最高の舞台を用意してもらった。自分らしい投球をしてもらいたい」と話し、試合中は両手を合わせて勝利を願った。