祝砲打ち上げるぜ、ベイビー! 阪神マウロ・ゴメス内野手(30)が、最高のテンションで今日7日の中日戦(倉敷)に臨む。6日午前、兵庫・尼崎市内の病院で夫人が第2子となる次女を出産した。守るべきものがまた1つ増え、4番は気合満々。チームが6連勝中の倉敷ではゴメスも1発を放っている。頼もしい4番はチームの首位も守る。

 ゴメスパパが大暴れの予感だ。目下絶好調の4番が、得意とする「倉敷マスカットスタジアム」で、まあスカッとするような大活躍を、何より、生まれた子どもに贈る活躍を誓った。

 「ダイジョウブ!」

 自身の状態を問われ、意気揚々と日本語でこう答えた。チームは2位巨人に1ゲーム差をつけて首位に立つ。その原動力となっているのは間違いなくこの男「GOMEZ」だ。リーグ戦再開後の12試合を打率4割5厘、11打点。本塁打も5本を放ち、完全に量産態勢に入っている。交流戦最終日。6月16日の日本ハム戦(甲子園)では2割5分4厘まで落ち込んだ打率も、一気に2割7分7厘。昨季打点王の勢いは急上昇、とどまることを知らない。

 赤ちゃんの存在が、G砲のやる気をかきたててきた。6日午前には兵庫・尼崎市内で第2子となる3662グラムの次女が誕生。母子ともに健康という。長女は初めての阪神キャンプ直前の14年1月に故郷ドミニカ共和国で生まれ、産後の付き添いもあって来日が遅れた。今回は夫人が国内で出産。さみしい思いもせず、家族の力がさらなるパワーを与えてくれそうだ。

 倉敷では昨年7月1日のヤクルト戦で左翼席中段に2ラン。大量12得点快勝を導いた。ゴメス自身はこの1発を「覚えてないよ」と苦笑いしたが、倉敷に集結した阪神ファンの脳裏には今でも焼き付いていることだろう。5日DeNA戦(横浜)では「距離に関しては一番飛んだ」と語る推定135メートル弾を放ち、次女誕生を前祝い。絶好調で乗り込む倉敷なら、1発の予感がプンプン漂う。

 チームは09年から倉敷で6連勝中。球宴まで残り8試合をスパートするには、ふさわしい舞台だ。今日7日は七夕。「優勝出来ますように」-。願いを込めたアーチを、天の川に向かって放つ。【梶本長之】