ヤングマンの台頭が止まらない! DeNAが、乙坂智外野手(21)の3号逆転弾で2位阪神を退けた。1点を追う5回2死一、二塁。この試合最初の好機だった。打席に入った乙坂は「なかなか打てていなかったのでの一振りで決める思いだった」。阪神メッセンジャーが投じたど真ん中の149キロ直球をバックスクリーンに放り込んだ。チームが4回まで無安打に抑え込まれていた中、一撃で勝利を呼び込んだ。

 1日の広島戦でプロ入り後、初めて1番で先発起用された。中畑清監督(61)は「簡単に引き下がらないのが彼のいいところ。何かやってくれるんじゃないかという期待感を持たせてくれる」とオーダーに加えた。勝負を決める1発で猛アピールした乙坂は「1番はチームで一番打順が回ってくる。将来的にも1番を打ちたい」と目を輝かせた。

 前日6日はルーキー石田がプロ初勝利。若い力が生み出す勢いそのままに、この日は、4年目の乙坂が本拠地初のお立ち台に上がった。平成生まれのヤングマンたちが日替わりヒーローとしてチームに活気を与えた。後半戦2度目の連勝で借金は4。3位ヤクルトとのゲーム差を2・5に詰めた。「うちにはベテランが少ない。苦しいときに、こういう勝ち方で自信をつけてくれば勢いが出てくる」と中畑監督。若き「キヨシ軍団」が夏場の戦いのカギを握る。【為田聡史】