サプライズ満載で、快勝を締めた。日本ハム栗山英樹監督(54)が、猛反攻へ向けて勝負の一手を打った。西武菊池を攻略し、余韻に浸った直後だ。球団幹部が使用する密室にこもり、岡大海外野手(24)を呼んだ。この日、4月1日ロッテ戦以来、約4カ月ぶりの1番に抜てき。快音なしも7回に四球で出塁。二盗を決め6点目、ダメ押し点を演出と持ち味を最低限は発揮していた。開幕1軍に登用したが、今季初の2軍での再調整を通告した。

 栗山監督 試合に出なければダメな選手がいる。(岡の状態の)感じは悪くなかったでしょ。2軍で試合に出てもらう。

 狙いは積極的な再生策だ。先発起用は、7月29日オリックス戦から遠ざかっていた。その間は主に代走で、代打要員。右翼か中堅のレギュラーに期待していたが、シーズンを経るにつれ打撃は下降線。矢野の加入、石川慎のブレークなど同じ右打ちの外野手に当面のメドがつくことで、谷口と入れ替える選択をした。

 栗山監督 これから、やってもらうために。目いっぱい、いくしかない。

 リードオフマンに指名し一定の仕事をしたが、一夜で2軍へ。「負けたり、負けたりというのが良くない」と連敗を阻止し、大型連勝をつかむ起爆剤になり得る岡の出撃準備を整える。刺激を注入しながら、最佳境へ向かう。【高山通史】