右肘のトミー・ジョン手術を乗り越えた楽天釜田佳直投手(21)が、13年9月12日以来、716日ぶりの勝ち星を手にした。

 13年10月13日以来、685日ぶりの1軍マウンドで今季初勝利。試合後、お立ち台に上がった右腕は感慨深い様子で時折声を詰まらせた。「1年目の活躍があったからこそ、こうやって(1軍マウンドに)戻ろうというきっかけになった。まだ復活とはいかないけど復活できるように頑張りたい」とコメント。最後はファンに向けて「ただいま~、今、帰ってきました」と声を張り上げた。

 初球から力いっぱいに148キロ直球を投げ込んだ。初回だけでこの日最速150キロを5度計測。球数が70球を超えた5回には、3連打と西武メヒアの2ランなどで4失点。それでも5回96球を投げ抜き、7安打1奪三振3四球4失点。 6回以降を継投策で乗り切ると、9回は守護神松井裕が3人で締めた。

 「まずは無事に投げ終わることができてよかったです。自分が思っていたよりも落ち着いて投げることができました。1軍のコボスタのマウンドはやはり全然別の感覚でした。ここに帰ってこられて本当によかったです」と投球を振り返った。