ライバル居ぬ間に3位浮上だ。ロッテが7月30日の西武戦以来1カ月ぶりとなる同一カード3連勝で、8日ぶりにAクラスに返り咲いた。3回までに先取した5点のリードを守り抜き、伊東勤監督(53)は「久しぶりのスイープ。明後日からの東京ドーム(日本ハム戦)にいい流れで入れる」と息を吐いた。

 ゲーム差なしで3位を争っていた西武は、早々に楽天戦が雨天中止に。「勝てば3位」のシンプルな局面で、粘って粘って逃げ切った。6回途中2失点の先発大嶺祐は、3回2死満塁のピンチを落ち着いて外角スライダーで遊ゴロに打ち取り、無失点でしのいだ。「我慢強く投げることはできた」と、5回1死満塁も併殺に。5イニングで満塁とされながら、6回は松永が無失点で切り抜けるなど、いずれも大量失点につなげなかった。

 危機感があった。今季28ホールドで、守護神西野とともに中継ぎ陣をけん引していた大谷が、前夜の登板で右内転筋を痛めた。伊東監督は「明日病院に行かせるけど、長引くなら先行きが不安」と吐露。大嶺には7勝目がついたが「知ってました。だからこそ任されたイニングは投げきりたかった」。先発の責任感から、2四球を出して降板した6回をしっかり反省した。

 打線は上向きだ。4回までに2ケタ安打に到達。先制打の中村は3戦連続適時打。清田は4回で、「昨日満塁で三振したので今日こそは」と鈴木は5回で猛打賞となった。明日1日からは2位日本ハム、西武との6連戦。鈴木は「すごく大事な週になる」と、CS進出を占う1週間に気を引き締めた。【鎌田良美】