楽天立花陽三球団社長(44)が8日、コボスタ宮城で会見し、前日7日に臨時株主総会が開かれ、星野仙一氏(68)がシニアアドバイザーから取締役副会長に正式就任したと発表した。

 立花社長の口調は力強かった。「野球のオペレーション部分の総責任者を星野さんにお願いする。英語で言うと、個人的な考えですがプレジデント・オブ・ベースボール・オペレーション(編成統括責任者)。GMと違い経営にも助言をいただく」。星野副会長が編成やドラフト、経営面にも権限を持つと説明した。他の取締役と同様に単年契約となるが、中長期的な球団の将来像を描き、かじ取りを行うため、在任は長期間となる予定だ。

 球団再建へ、ドラフトを見据えた上での発表だった。「一番大きいのはドラフトがあと1カ月ということ。ドラフトというのは非常に重要」と説明した。球団は1位候補として県岐阜商・高橋純平投手(3年)や東海大相模・小笠原慎之介投手(3年)、地元の仙台大・熊原健人投手(4年)やU18W杯で活躍した仙台育英・平沢大河内野手(3年)に熱視線を注ぐ。既に星野副会長は指名候補リストを持ち、検討。長期的なチーム作りのため、選手の絞り込みが最初の大きな仕事の1つになりそうだ。

 監督人事についても決定権があるため、辞意を固めている大久保監督の後任選びも早急に行われる見込みだ。立花社長は「長くポストを継続していただいて、みなさんに愛される球団になれるように頑張りたい」と意気込んだ。新生「星野楽天」が動きだす。