日本ハムの必勝ローテーションが固まった。ルイス・メンドーサ投手(31)がオリックス戦で6回6安打3失点と粘投。3試合制で、札幌ドームで10月10日に開幕するクライマックスシリーズのファーストステージ(S)の第2戦に先発することが濃厚になった。第1戦は大谷、第3戦へともつれれば吉川を投入する見込み。信頼の3本柱で、ファイナルSで待ち受ける覇者ソフトバンクへの挑戦権の確保に動く。

 狙う下克上の青写真が、見えてきた。ソフトバンク撃破の起点になる、ファーストS。第1戦に大谷を先発に立てることが確実だが、重要な2戦目にメンドーサを起用することが濃厚になった。この日先発したオリックス戦は6回3失点。5四死球と乱調の結果に、栗山監督が奮起を促した。「ボールは悪くないけれど、もっと精度を上げないといけない」。期待が大きく、難役を任せる。厳しい忠告で、のんびり屋のメキシカンの尻をたたいた。

 メリット十分の先発編成になる。第1戦はエース大谷。2戦目は11勝の吉川の選択肢もあったが、助っ人右腕に託す方向で最終調整している。メンドーサは登板間隔が自在なタイプ。ファイナルSに進出し、適性を生かせれば第3戦に中4日で投入が可能。大谷と吉川以上に起用法に柔軟性があるだけに、もくろむ日本シリーズ進出を果たすためのベストの戦略といえる。

 重責を担うことになる。1勝してファイナルS進出に王手か、または1敗して逆に土壇場でのマウンドになるのが第2戦。メンドーサはこの日、「CSまでに登板がもう1回あるので、何とか修正していきたい」と意気込んだ。今季は残り6試合。順位が2位で確定し「消化試合」となっているが、水面下では大勝負をかける短期決戦へ向けて動き出した。ハーミッダに、再昇格した西川ら、戦力になる布陣を見極めている栗山監督は言った。「結果を残したかどうかで、CSに出る人を決める」。まずはソフトバンク撃破の下地になる、先発3本柱の配置が大枠で固まった。